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Writer's picture TMG athletics

2009年4月30日のブログ「さらばNY」


空港近くの友達の家からの更新です。 日本行きのフライトは、明日の午後。 今日は、まだNYに残っている数人の選手達のトリートメント。 自分にとって、Knicksでの最後の仕事。 自分がトリートメントをしていた、ある選手に、Anthonyが"Today is Yusuke's last day, his last treatment on you" と言うと、彼は"NO"と顔を上げずに言ったあと、"I know it"と呟きました。 とても自然に寂しそうにしてくれたので、"I'll miss you"とかって面と向かって言ってもらえるよりも心に響きました。 選手との写真は、RogerとAnthonyは"遠慮しなくていいんだぞ"と言ってくれましたが、一番仲が良かった選手とだけ、二人で同じポーズをとって撮りました。 多くの選手と写真を撮れば、それはいい記念になったのだろうし、選手達も喜んで一緒に取ってくれるのは分かっています。でも、自分にとって、この場所は記念や思い出ではないからでしょうか、それとも、自分は働きに来ている、という意識からでしょうか、よく分かりませんが、撮る気にならなかったです。 コーチをはじめ、ほかのスタッフにも別れの挨拶。 皆、戻って来いって言ってくれます。待ってるぞ、と。 ほんとうに、素敵な関係が築けたと思います。別れ難すぎです。 NBAで働く事は自分の最終目標ではありませんが、目指すに値する場所だと言う事は身を持って感じたし、戻って来たいと心から思う環境です。 ほぼ毎日1オン1を繰り返したMikeは寂しそうでした。 彼との最後の1オン1は、Best of 7で延長戦3つを含む激戦の上、自分が4-3で勝利。 プレイスタイルは違うものの、勝ち負けが偏らない、good competition。 彼のお蔭で、仕事以外での毎日の楽しみがあったのは幸せなことでした。 お別れに、沢山の音楽をCDに焼いてくれました。 トリートメントの後は、WNBAのチームのワークアウトをお手伝い。 3オン3の相手をしました。 このチームのヘッドトレーナーにも良くしてもらえたし、以前ブログに書いた(プレイ中は)鬼怖いGM(WNBAのHall of Fame)にも挨拶ができたので良かったです。 自分のお手伝いが終わるまで、RogerとAnthonyが待っていてくれて、夕食に連れて行ってくれました。


天気が良かったので、外の席で1時間半くらい、のんびりと。 この8ヶ月間の事をはじめ、選手のこと、ATのこと。 彼らと話をするのは、とても心地がいいです。 Rogerは、自分にとって、アメリカの父親的存在。 自分の成長を楽しんでくれているのが伝わってきます。 MSUのインタビューの前夜にもテキストメッセージを送ってくれたり、先ほども。 ほんとうに、気にかけてもらいました。 また、以前に書いた事もありますが、10年以上のNBAでのキャリアにも関わらず、とても謙虚です。 例えば、自分がDaveに教わったテクニックをつかってトリートメントをしていると、選手の前だろうと聞いてきます。 もしかしたら、自分の選手からの信頼感を増す為に聞いてくれてるのかな、なんて思ったりもします。 そうだとしても不思議ではないくらい、思慮深い人。 ATとしてだけでなく、こういう大人になりたい。そう思えるボスでした。 Anthonyは、兄的存在でした。 "言われなくても、やれる事を探してする"というのは基本ですが、やはり頼まれるというのは嬉しいもの。 周りからは、"Don't have Yusuke do your job"と言われながらも、冗談で交わしながら、色々な仕事を任せてくれました。 それは、自分が楽をしたいからじゃなくて、俺のことを考えてくれてるのが、途中からハッキリと伝わってきました。 人を笑わせるのが大好きで、しょっちゅう冗談を言います。 仕事後は一緒にワークアウトしたり、遠征に連れて行って時にはディナーに連れて行ってもらったりと、仕事以外でも多くの時間を過ごしました。 一緒にバスケをすると、そのトラッシュトークが面白すぎて、自分にとっては一番タフなディフェンスでした。 長丁場のシーズンを乗り切る上で、彼の存在は周りが気づいている以上に大きなものでした。 もちろん、彼らだって完璧ではありません。Nobody is perfectです。 自分なんて、穴だらけです。 でも、この2人+自分は、それぞれがそれぞれを補える、いいチームでした。 インターンの自分が言うのはなんですが。 彼らに誇りに思ってもらえるようなプロフェッショナルになること。 新しいモチベーションが、また増えました。 さらば、NY。


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